◆やきもののあれこれ
〜陶器を長持ちさせる使い方としまい方〜
 どの器も、最初は高台と底を確かめ、ざらつきが気になれば、サンドペーパーで磨いたり、別の器の高台や底とこすり合わせたりしてテーブルやお盆に傷が付くのを防いで下さい。
又、手入れ法ですが、磁器ものに比べますと柔らかく、表面にすき間がありますので、はじめに簡単なひと手間をかけることで、器は使い勝手が良くなります。
(どうしてもこれをしなければと思われる必要もありませんので、ご参考までに!)

 一番初めだけ
米のとぎ汁で煮沸する  鍋に器がかくれる位の米のとぎ汁(一番初めの濃い汁、又あれば、米ぬかを水にひとつかみ)を入れ火にかけ沸騰後器どうしが、ぶつかり合わない程度に火を弱め10分程度煮沸して下さい。(重ねても大丈夫です)そのまま冷まして、あとは水でよく洗い充分に自然乾燥させてからしまうと良いでしょう。
こうすることで、土肌の目が詰まり、汚れがしみ込みにくくなり汁漏れも防ぎます。

 使う前に、できればその都度
水に浸す 特に釉薬のかかっていない“焼しめ”や白化粧土をかけた“粉引”などは、使う前に水にしばらく浸しておき、土肌の目に水分を吸わせておくと良いでしょう。(料理の盛り付け前に乾いたふきんで拭いてください)
こうすることで、盛った料理の汁け、油、においなどが土のすき間にしみ込むのを防ぎ汚れや臭いが付きにくく洗いやすくなります。
そして、器のもつ“土の味”がより鮮やかに、つややかになり、料理を引き立ててくれることでしょう。(器も料理に引き立てられ、持ちつ持たれつですね)
使い終わった器は、よく洗い乾いたふきんで拭いた後(できれば水分が取れる迄)、自然乾燥させるのがベストです。大きな器ですと特に、よく乾かしてからの収納が必要になります。(梅雨時にカビを生やしたりしないために) 釉薬のかかった器でも表面のヒビ(貫入と言い、焼成後の冷却時に入るヒビで陶器の特色の一つです)から水分はしみ込みますし、又高台や底の部分は無釉です。

◆陶器雑学
一度は聞いたことのある、あるいはまだ聞いたこともない陶器専門用語についてです。興味のある方は読んで見て下さい。
釉薬(ゆうやく)とは・・・焼成によって、科学変化を起こして、焼き物の表面にガラス質の皮膜を作るものの総称です。灰と鉄を基本にして、その他の科学物質を加えることで多くの種類を生み出します。(要するに表面のツヤツヤ部分です)薪を使って焼く、昔ながらの窯では、灰がかかることで自然の釉薬が生まれています。
還元焼成とは・・・炭素が多く、酸素が足りない不完全燃焼の炎で焼くことです。これとは逆に充分な酸素を送り完全燃焼している炎で焼く酸化焼成があります。(案山子窯のやきものは、主に還元焼成です)
貫入(かんにゅう)とは・・・釉薬の表面に現れたヒビのこと。焼成後の冷却時に生地と釉薬との収縮の違いから入るようです。窯出しのあと、静かに耳を澄ますとキン!チン!と一本ずつヒビの入る音が楽器のように鳴っているのが聞こえます。素敵な音ですよ。
化粧とは・・・“粉引き(こひき)”とも言い成型したあとの粘土に、白色の陶土をかけて表面を白くしたやきもので、使いこむほどに水やお茶などで染まり、これが味わいになってきます。
焼締め(やきしめ)とは・・・成型した後、釉薬を掛けないで焼成したやきものです。特に薪で焼く窯の場合、炎があたったり、灰がかかったり、焦げ目が付いたりと様々な変化が見られます。
馬上盃(ばじょうはい)とは・・・高台が高く、高台を持って飲む盃。馬上で飲むのに適している。とか腰が高くて馬上にいるようなので、などと名前の由来はいくつかあるようです。
可盃(べくはい)とは・・・酒を飲みほさなければ下に置けない盃をべく盃または略して“べく”と言いいくつかの種類があります。(天狗盃・徳須)
舟徳利とは・・・徳利の一種で下部が広がっていて底が平面になっているものです。漁師らが酒持参で漁に出かける時、舟がゆれても、大事なお酒がこぼれないようにしたものと言われています。知恵ですね。

片口鉢とは・・・台所用具の一つで鉢の一方に注ぎ口があるものを言います。酒や油、しょうゆなどを移すときに便利です。しかもデザイン的にも面白さがあります。


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